ナンピンの善悪
ナンピンとは
ご存知の通り、ナンピンとは株価が下がったところでさらに買いを入れて、購入単価を下げる買い方のことです。
買い建てた後に価格が下落した場合、下値で買い増しすることで、1株あたりの買い値(平均取得価格)を下げる手法である。平均取得価格が低くなることで、その後の上げ幅が少なくても、利益が出る・±0・軽微な損失で処分する等が可能となる。これが「ナンピン買い」である。空売りした後で株価が上昇した場合に、上昇後の値段でさらに売り増しする「ナンピン売り」もある。
将来的に上がると予想する企業であれば問題ないのでしょうが、株式市場は何があるかわかりません。
上げ基調の相場であれば、下落直後の買い増し、つまりナンピンは成功する確率は高いですが、下げ基調であれば更なる含み損が広がり、やがて多くの人は塩漬けになるでしょう。
本能に従い、人は投資を失敗する。
多くの人間は、小さな含み益を確定し、大きな含み損を伸ばします。これはプロスペクト理論によって提唱されている考え方であり、同じ量の損と得であっても、損の方に強い痛みを生じさせる人間の心理があるため、本能に従うと、利を伸ばさずに損を伸ばしてしまうのです。
プロスペクト理論とは?マーケティングに応用する損失回避の法則
1万円を手に入れる喜びと、1万円を失うショック。どちらも同じ1万円なのに、多くの人は「失う1万円」の方がはるかに大きな出来事に感じます。
このような心理の理論を、行動経済学では「プロスペクト理論」と言います。お金を扱う時には、誰もが「損をしたくない」という感覚を持っています。
ナンピンするにも時間分散を意識して
中長期投資であれば、ナンピンは絶対悪ということではありません。安いときに仕込むのは利を伸ばすために必要な行為だからです。大事なのは十分な期間を以て買いに行くことです。時間を空けることで時間分散の効果も享受できますからね。暴落直後に慌ててナンピンをしたら翌日さらに暴落というケースはままありますからね。。
中長期投資をするのであれば、キャッシュポジションを十分に持ち、視野を広く以て無理のないナンピンをしていきましょう。