悲しき社畜が経済的自由を目指すブログ

これは、悲しき社畜が経済的自由を目指す物語である。

企業分析:ブリッジインターナショナル(7039)

最近、さぼり気味ですので久しぶりに企業分析をしていきます。

株式投資はどうなっているかというと、ここ数か月売買は全くしていなかったのですが、良い企業を見つけたので打診買いをしました。その企業についてです。

 

その企業とは、ブリッジインターナショナル社であり主にインサイドセールスの支援サービスを提供している会社です。

 

1.企業概要

まずwikiから引用します。

ブリッジインターナショナル株式会社は、B-to-B(法人対法人)の営業とマーケティングに特化して、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス、コンサルティングサービス、ITソリューションを提供する企業

 

創業は2002年、現在も代表をしている吉田氏が日本IBMを経て設立した会社です。吉田氏は、現在も約36%の株式を保有する大株主です。

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同社は、創業以降一貫して、法人営業の課題解決の一つとしてインサイドセールス関連のサービスを展開してきました。

 

インサイドセールスとは、顧客と直接会わずにメールや電話、チャットなど様々なチャネルを活用して、法人営業の一部のプロセスを担当する役割となります。

 

従来は、アポ取りから制約まで一人の営業マンが属人的に業務をこなしていたのですが、近年はインサイドセールスと訪問型営業と、それぞれの担当が得意な領域を分担して営業効率を高める企業が増えてきています。

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昨今のコロナ禍においては、顧客の訪問が難しくなっており、今まで以上にインサイドセールスの導入があらゆる企業で進められている状況です。そのような大きいトレンドの中で急成長している企業が、ブリッジインターナショナルとなります。

 

2.財務状況

では、BS、PL、CSを順番に見ていきましょう。

 

まずはBSですが、貸方は年々自己資本を蓄えており、借り方もキャッシュが溢れている素晴らしい状態となります。また、売上債権や無形固定資産の割合が大きいようです。無形固定資産が大きいのはソフトウェアを開発しているので当然として、売上債権の大きさは推測にはなりますが、B2B事業なので売掛金が大きいと考えています。どちらも全く問題となるものではないでしょう。

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PLを見ますと、売上や営業利益ともに綺麗な右肩上がりです。営業利益率も10%を超えており、こちらも全く問題ありません。

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CSについては、営業CFは堅調でありますが、投資CFが大きくFCFは2020FY断面ではマイナスとなっています。欲を言えばFCFがプラスであれば最高なのですが、成長に向けた投資ということですし、現金も豊富にあることから投資には問題ないでしょう。

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3.事業状況

では、事業概要です。今年8月に公表された決算説明資料をもとに見てみましょう。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/7039/tdnet/2015907/00.pdf

 

事業セグメントは大別すると、インサイドセールス事業と研修事業の二つとなります。売上高ベースの比率でいうと、7:3程度となっています。

 

なお研修事業は、今年3月にアイ・ラーニング社を買収したことによるものとなっています。

ブリッジインターナショナルがアイ・ラーニングを買収/教育研修・人材育成事業のM&Aニュース | M&A・事業承継の仲介会社ならM&A総合研究所

 

インサイドセールス事業について更に深堀をすると、3つに分類できます。

アウトソーシング

コンサルティングサービス

③システムソリューションサービス

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インサイドセールス事業における売上高ベースの比率では、約90%がアウトソーシングが占めており、コンサルティングサービスが2.9%、システムソリューションが7.6%と続きます。いずれの事業も成長を続けており、トータルの営業利益率も10%以上を維持しており、収益性を維持しつつ業績を伸ばしています。

 

研修事業も、以前は教室でリアルでの研修でしたが、現在は全てをデジタルに切り替えたことで更に高収益な事業となっており、今後の成長が楽しみですね。

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4.強み

強みについては、同社HPを見るに、インサイドセールスのリーディングカンパニーとしての実績となるでしょう。創業以降一貫して、同市場で培ってきた知見は何よりの武器であると考えます。このビジネスはB2Bとなりますから、社内決裁もありサービスを簡単に変えるとは思えません。そういうところではこのような実績はかなり効いてくると個人的に思っています。

近年日本企業においてもインサイドセールスが営業改革のひとつの手法として浸透しています。当社は2002 年の設立以来、日本においてインサイドセールスによる法人営業改革の支援を行ってきたリーディング・カンパニーとして、IT、通信・情報、流通、製造などの幅広い業種の企業に対し、インサイドセールスの「仕組み」「リソース」「道具」という様々なサービスを提供してきました。BtoB アウトバウンドテレコールサービスの国内売上高シェアでは8 年連続でNo.1 の実績を達成。先進的で独自の取り組みを続ける私たちの一貫した姿勢が評価されています。

選ばれる理由 | ブリッジインターナショナル

 

 

5.懸念事項

懸念事項を上げるとすると、①インサイドセールスという役割の縮小可能性や②競合事業者の出現あたりでしょうか。インサイドセールスの縮小という点では、可能性は限りなく少ないと考えます。理由としては、最初に挙げたように、生産性向上のための役割分担という文脈でのインサイドセールスであり、よほど非合理な判断をする会社じゃない限り、従来の属人的なセールスに敢えて戻る企業はないと考えるからです。市場は合理的な企業が勝つと思われ、そのように合理的・科学的に役割を分ける企業は今後も増えると予想され、それに伴い市場の拡大は今後も続くでしょう。

 

一方で、競合他社の出現というのは、注意する必要があると考えます。デジタル化の進展は早く、より効果的・生産的なテクノロジーやサービスの出現によって、同社の売り上げが取られるリスクが考えられます。しかしながら、B2Bの市場ということもあり、既存オペレーションの変更が伴うことからスイッチングコストは高く、急速な売り上げ減少リスクは少ないと思われます。

 

6.市況

バフェットコードから、市況を見てみましょう。

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9/1時点の株価は2,654円であり、時価総額は95億円と小粒の企業です。PERは24.5倍とROE11%で売上高CAGRが19%の高収益成長企業にしては割安となっています。

PSR1.7倍、PEGレシオ1.2倍と、割高感はまだなく、今のうちに仕込んでおきたいと思いました

 

インサイドセールスは今後も拡大していくことはほぼ間違いなく、これは間違いなく買いだと判断します。テンバガーは難しいかもしれませんが、数倍程度ならば見込めるでしょう。

 

7.まとめ

ブリッジインターナショナルを分析した結果、有望な成長市場におけるリーディングカンパニーでありながら、時価総額はまだ小さい上に株価は割安という分析結果となりました。

安全性:○自己資本比率72.3%、現金等1,088/有利子負債290と財務は健全

収益性:○ROE10%以上と十分

成長性:○トップが大株主、成長市場のリーディングカンパニー

割安性:○PER24.5、PSR1.7、PEGレシオ1.2と割安

 

以上、4つの要素、いずれも良好で安心して持てる銘柄です。

早速、本日購入し主力株としました。

 

想定株価については今回は考えていませんが、個人的にはかなり安心して持てる銘柄だなと思っています。さて、どうなるでしょうか。。。