キャッシュポジションの大切さ
最近は株価が乱高下しており、皆さんもさぞ冷や冷やされていることでしょう。私もビクビクしています。そこで、冷静さを取り戻すために、現金比率についての話をしたいと思います。
- 作者: ラルフ・ビンス,山下恵美子
- 出版社/メーカー: パンローリング
- 発売日: 2009/03/13
- メディア: 単行本
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他のエントリでも述べましたが、現金比率、キャッシュポジション(以下、CP)を一定程度(10~20%程度)保っておくことは中長期投資においてはとても大切です。
株価が上昇トレンドの時は、資金を全て株にするフルインベストによって、利回り向上が見込めますが、株価が安くなった時に買うことができません。中長期投資は、価値と価格のギャップと企業の価値向上の2つが利益の源となりますので、安く買うことが大前提となります。「株の儲けは買値で決まる」というやつです。そのためには、一定の買付余力を保っておかなければなりません。
こうしたルールがないと、上昇や下落時に一喜一憂する一貫性のない投資になってしまいます。そうすると、チャートに翻弄され損を被り、更には取引手数料もかさみ良いことがありません。そうならないためにもCPの比率を機械的に決めて、株価が上昇したときは少しずつ売り、下落したときは少しずつ買うなど、バランスを意識した投資を行うことが望ましいのです。
とはいえ、心理的には上昇時はフルインベストをしたいでしょうし、下落時には必要以上に現金を貯めてしまう傾向が人間にはあります。多くの人が本能に逆らえないからこそ、大半の人は株で利益を出せないのだと思います。本能的にトレードせず、理性的に見定めることが株式投資において重要だなと、自戒を込めたエントリです。