悲しき社畜が経済的自由を目指すブログ

これは、悲しき社畜が経済的自由を目指す物語である。

ボラティリティ増大の要因について

本日で仕事納めとなりました。あっという間の一年だったと思います。

来年は診断士も取ろうかと考えており、勉強に励む一年としたいものです。

ボラティリティ変動モデル (シリーズ 現代金融工学)

ボラティリティ変動モデル (シリーズ 現代金融工学)

 

 

 

さて、相場について話しますと今週の相場はすさまじかったです。例年、ここまで激しい相場は見たことがないなあと考えていたら、以下の記事が目に留まりました。

 

www.nikkei.com

 

以下、記事の抜粋です。

株価変動が世界的に激しくなっている。日米の株価は今週、歴史的な荒い動きとなり、12月の変動率はリーマン・ショック直前の2008年8月を超えている。特定のキーワードに反応したり、市場のトレンドに追随したりする「プログラム取引」の存在感が高まるなか、株価の動きが増幅されやすくなるという「構造変化」が起きている可能性がある。

記事によれば、ボラティリティの向上は構造変化が要因と推測しています。

 

12月に入ってからの日々の変動率を平均すると、日経平均が1.7%、ダウ平均が1.6%となり、リーマン・ショック直前の08年8月(日米ともに1.1%)を上回る。日経平均の変動率は米リーマン・ブラザーズが破綻した9月(1.9%)に迫るほどだ。

 当時はリーマン破綻前から、「サブプライム」と呼ばれる質の低い住宅ローンの焦げ付きが多発し、大手金融機関が合計で数千億ドル規模の損失を計上していた。最終的には金融システムが崩壊の瀬戸際に追い込まれた。

 現在はそうしたひどい状況ではないのに、株価変動が当時並みになってしまうのは、一定の条件に沿って自動で売買をするプログラム取引の増加が影響しているとの指摘が多い。「さすがに下げすぎ」といった感情的な判断が入らないので、極端な値動きになっても売りや買いを出し続ける場合があるためだ。

12月のボラは、リーマン・ショック直前を上回るものであり、その主因として、プログラム売買があるそうです。ネットの情報を読みとし、AIが自動的に売買をするため、一斉に売買注文が入り、激しい値動きになるようです。

 

最近特に勢力を拡大しているのはニュースリリースや経済統計の説明文などから「キーワード」を読み取って売買する「テキストマイニング」と呼ばれるタイプだ。キーワードは事前に運用者が設定しておく場合もあるが、人工知能(AI)を活用してプログラムが自ら文脈を判断して読み取るものも増えている。

 26日の米国株の急上昇は、アマゾン・ドット・コムマスターカードが発表した年末商戦の好調さを伝えるプレスリリースにテキストマイニング型のファンドが反応したためとの見方がある。

 最近のAIは文脈判断もできるそうで、このようにニュースの一つ一つに反応して売買しています。この精度がさらに向上していくと、市場全体が市場効率化仮説の考え方につかづいていくのかもしれません。

 

こうした自動取引は証券会社やヘッジファンドが独自に開発し、数え切れないほどの種類が稼働しているとされる。指数連動型の運用なども含めた広い意味での「自動取引」が売買全体の8割強を占めていると米ウォール・ストリート・ジャーナルは指摘している。

ここ数日の株価に対して「理屈では説明できないような暴力的な値動き」(コモンズ投信の伊井哲朗社長)との声も市場関係者からはあがっている。景気や企業業績と株価の乖離(かいり)が強まれば、一般の投資家の売買を妨げる要因となる恐れもある。

 とまあ、こんな感じで、自動売買の比率が高くなると、今月の相場のようなボラが増していくと予想されます。技術の進展上、これは必然の結果であり、問題はこのような事態を投資家としてどのように自らの利に繋げるかです。私個人のスタンスとしては、ボラを活用し、必要以上に下がった銘柄の購入を狙っていきたいと考えていきます。株のもうけは買値で決まりますからね。来年は、辛抱強く下落を待ちつつも、企業価値を意識した売買を心掛けたいものです。